上海SNH48キクちゃん、Forbes China セレブ100人に入選

2019/08/20、Forbes Chinaが「Forbes China Celebrity 100」を発表、上海SNH48卒業生キクちゃん(鞠婧禕)が第94位にランクインした。

「福布斯中国发布100名人榜,吴京黄渤胡歌位列前三」(Forbes China 2019/08/20)

世界的な経済誌のランキングで、TC Candlerが毎年発表する「世界で最も美しい顔100人」より、よほど説得力がある。

このランキングは各タレントの過去一年間の仕事の内容と数量などから、出演作品のパフォーマンス、タレント個人のそのジャンル内での影響力を主な考慮点として作成され、中国ツイッター(新浪微博)、WeChatの「指数」、一年間のメディア露出度や大衆の注目度も算入されているとのこと。

大陸のタレントが86人を占め、中国大陸のスターを産み出す能力もすごいという自画自賛が書かれている。1980年代生まれが39名、1990年代生まれが31名。2000年代生まれが3名。男性が多いが、男女の人数差は縮まっている・・・などといった分析が付け加えられている。

今回のランキング発表の記事では、最初のパラグラフに「”育成系”アイドル市場の萌芽と急速な発展」とあり、間接的に2018~2019年にかけて中国の動画サイトで急増した韓国『Produce101』フォーマットの男女アイドルオーディション番組が言及されている。

SNH48がAKB48公式姉妹グループとしてデビューした2013年には、中国社会はまだそれを「育成系アイドル」グループだと認識できなかった。

K-POPスタイルのオーディション番組経由で、去年になってようやく「育成系アイドル」のコンセプトを理解したということだ。

実際にはK-POPアイドルはデビュー時にすでにプロフェッショナルなタレントで、決して育成系ではないため、日本発の育成系コンセプトが中国ではいまだに誤解されつづけている。

ITなどの経済分野で躍進著しい中国大陸も、文化・芸能分野でアニメ、マンガ、ゲームよりさらに社会的地位の低いアイドル分野では、東アジア、東南アジア諸国から大きく落後している。

この傾向は、日本の中国論のテーマ設定にもそのまま反映されている。

アジア圏の「アイドル」は明らかに1950~1960年代の日本の「アイドル」が原型だ。

デビュー当時のテレサ・テンが香港・台湾で「アイドル」としてパッケージングされたのも、美空ひばり含む「三人娘」が1950年代の日本ですでに「アイドル」パッケージだったことを継承している。後代の老虎隊、S.H.Eなどについては言うまでもない。

これだけ明確な日本発の系譜があるにもかかわらず、まさにその日本でまともな中華圏アイドル論が出ていない。

中国における「アイドル」が東アジアで例外的に大きく遅れをとり、『超級女声』が輩出した李宇春あたりでようやくまともなパッケージングになったことが、「アイドル」という商品を生み出した日本で主題化されていないのは異常と言える。

こんなことをここでごちゃごちゃ書いていても無意味なので、ここまでにする。

さて、ランキングの中で明確にアイドルと言える最高位は、TFBOYSの易烊千璽。つづいてEXOメンバーのクリス(吳亦凡)、レイ(張藝興)、TFBOYS 王俊凱、EXOルハン(鹿晗)と、やはりTFBOYS、EXOが強い。

すべて男性であることからも、中国ではやはり「アイドルの追っかけ」は女性がするもの、という保守的な考えが強いことが分かる。

その後はずっと下がってTFBOYS 王源、NINE PERCENT 蔡徐坤、EXOタオ(黃子韜)、GOT7ジャクソン(王嘉爾)、やや年齢が上がるがf(x)ビクトリア(宋茜)。

間を飛ばして第58位にようやく中国正規版『Produce101』からデビューした「ロケットガールズ(火箭少女101)」の楊超越が登場。『都挺好』が話題になった姚晨より上位でいいんだろうか、という気もするが。

UNIQ王一博、第86位にようやく「ロケットガールズ」というより宇宙少女の吳宣儀、そして第94位がキクちゃん。

おそらくこのランキングを作成したForbes中国の編集者は、キクちゃんをSNH48卒業生と認識していないが、彼女を輩出しただけでもSNH48が中国芸能界に十分な足跡を残していることは確か。

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