広州GNZ48運営会社は売上高4,000万人民元(約6.5億円)というデマ?

広州GNZ48運営会社の収益状況について、本当かウソか全く分からないけれど面白いネタを見つけた。簿記の勉強や企業会計の経験がある人なら楽しめるネタ。

筆者はかなり昔、某大手製造業の経理部門にいたので、そこそこ楽しめる。

たぶん会計学を学んでいる大学生の実地研修の週間報告書。2枚目の画像が報告書の本文。日本語試訳する。

今週、広州絲芭伝媒娯楽公司に外勤した。初めてエンタメ企業の帳簿に触れたが、本当にきれいな女の子がたくさんいたよ!

帳簿明細からサンプリングした仕訳のコピーを元原稿にする仕事もした(訳注:会計専門用語で中日辞書にも中英辞書にもないので訳せない)。

ただエビデンスをめくっていた時、確かにこの種の人員マネジメント会社は必要とする営業費用の大きさは見て取れた。

インターネットに大量の情報がある環境の中で、通りすがりの人たちの視線をとらえるのは簡単じゃない。

単純に中国ツイッター(新浪微博)のインフルエンサー・アカウントに広告を出してもらうだけで、4万人民元(約65万円)もかかるとは…

急にインフルエンサー・アカウントって本当に儲かる商売なんだなぁと思ったよ!

それから各種ニュースサイトのページを買ったり、クリック回数や「いいね」の回数を買ったりする。

だからたとえ主な事業の営業収入が4,000人民元(約6.5億円)に達していても、最後の利益総額は赤字になるんだ。

この実習生の報告書を読んで「広州GNZ48ももうすぐ倒産だ!」と思うのは企業会計のことを全く分かっていない証拠だ。

企業は損益計算書が赤字でも倒産しない。というより、赤字の会社なんてそこら中にある。逆に黒字でも資金繰りが不可能になるとたちまち倒産する。

なので広州GNZ48運営会社が赤字なのは、一つは節税対策、もう一つは二重帳簿の可能性がある。

中国の会計監査がどれくらい厳しいのか知らないが、日本でも大企業であっても内向きの帳簿と、会計監査や税務調査のための外向きの帳簿の、二重帳簿をもっている企業は存在する。

自動車メーカが内部で不正検査を行っていたことがバレて、リコールが絶えないのと同じように、社員が内部で示し合わせれば、二重帳簿ていどの不正は簡単だからだ。

なので、仮にこの実習生の報告書の中身が本当だとしても、広州GNZ48運営会社は法人税を支払わなくて済み、会社にとって逆にメリットになる。

上海SNH48運営会社本体も非上場で、広州GNZ48運営会社の決算書も当然非公開だが、日本の芸能事務所の売上高と乱暴に比較するとどうなるか。

ナベプロのタレントマネジメント部門が分離独立したワタナベエンターテインメントは、公式サイトによると売上高60億円で、広州GNZ48運営会社の約10倍。所属タレントは約100名で、GNZ48はメンバー60名強。

ただしGNZ48メンバーに中国全国区のタレントは一人もいないが、ワタナベエンターテインメントは日本の全国放送のレギュラーになるような有名タレントや俳優がほとんどだ。

それに加えて日本と広州市の物価水準を考えれば、GNZ48運営会社の売上高6.5億円はかなりの好成績という気がする。くり返しになるが、あくまで上の報告書が本物だとして、の話だけれど。

中国には今までGNZ48ほどの規模の地元密着型「地下アイドル」マネジメント企業は存在しなかったのではないかと思う。

おそらくSNH48グループの各姉妹グループはAKB48のビジネスモデルを「パクった」おかげで、中国でまったく新しい業種を開拓したのではないか。

ただ、日本のAKSが「芸能界のドン」的な秋元康をバックにしているのと違って、SNH48グループは中国の芸能界に何の権威もない純粋なベンチャー企業だが、それにしては上手くやっていると思う。

現地ファンの一部は、毎日のようにSNH48運営会社社長の王子傑や、タレントマネジメント責任者の葉盛をディスっている。

しかし不採算の姉妹グループを思い切って解散したり、筆者個人的には、未開拓の業種で非常にうまくやっていると日々感じている。

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