上海SNH48が日本メディアいわく「中国最大」の音楽アワードで倉木麻衣さんと同舞台

上海SNH48が参加した上海のFM局「動感101」主催「第25回 CHINESE TOP10 MUSIC AWARDS」で、SNH48は「最優秀グループ賞」、キクちゃんは「年度クロスオーバータレント賞」、7SENSESは「東方新人賞」を獲得した。

第25回 CHINESE TOP10 MUSIC AWARDS(東方風雲榜音楽盛典)受賞者一覧はこちら。画像が大きすぎるのでリンクだけにした。

キクちゃんが受賞した賞の「跨界」は日本語でどう訳すんだろうか。意味としては、歌やドラマ、映画などいろんな分野をまたがって活躍するタレントという意味。「マルチタレント」はもう死語だろうか。

筆者は最近のC-POPをフォローできていないが、TOP10楽曲に『涼涼』『三生三世』『成都』、歌手では薛之謙、張靚穎、TFBOYSあたりが入っているのは妥当なところ。年度ベスト曲が『追光者』というのも極めて妥当。最優秀女性歌手が周筆暢で、最も人気のある男性歌手が元EXOのレイ(張藝興)なのも妥当。

こういうかなり妥当な受賞者の面々で、SNH48が最優秀グループというのはなかなかのもの。デビュー以来、上海東方メディアグループと提携してきた意味があったという感じ。キクちゃん、7SENSESもそれなりに存在感を示せた。

↓キクちゃん(鞠婧禕)。今回のレッドカーペットの衣装で、一枚の絵画のような写真。

↓SNH48チームSIIメンバー。軍服スタイルの制服(坂道系とか言わない)

上図は左から、マネー(錢蓓婷)CC(徐晨辰)シャオアイ(陳觀慧)チェンスー(陳思)コアラ(袁丹妮)チュンチュン(袁雨楨)みらい(蒋芸)ルオルオ(徐子軒)。

↓K-POPスタイルの派生チーム「7SENSES」の7人。

上図は左から、ELIWA(許楊玉琢)Diamond(戴萌)TAKO(張語格)Akira(趙粵)KIKI(許佳琪)BEE(孔肖吟)LYNN(陳琳)。ニックネームは7SENSESバージョンで書いた。

↓こちら、がらっとカワイイ系の衣装にかえたSNH48メンバー。中央はダイモン(戴萌)。チームSIIキャプテン役と、7SENSESメンバー役の掛け持ちで忙しい。

↓キクちゃん(鞠婧禕)のソロパフォーマンス。

↓キクちゃん。受賞トロフィーと。

で、ご承知のようにこの授賞式には日本のアーティストとして初めて倉木麻衣さんが参加、「アジアTOPアーティスト賞(亜州風雲歌手)」を受賞している。

中国での倉木麻衣さんの人気は、中国のアニメファンの若者の多くが子供のころ『名探偵コナン』を観ていて、そのテーマソングを歌っているからだ。SNH48メンバーも楽屋で倉木麻衣さんと撮った写真を中国ツイッター(新浪微博)でツイートしていた。

筆者は初めて知ったが、こちらの音楽ナタリーの2017/11/11記事によれば、倉木麻衣さんの受賞は去年2017/11に決まっていたようだ。

そしてこの記者会見が日本で行われたことからも分かるように、上海東方メディアグループが倉木麻衣さんを招聘した背景には、日本の外務省と中国駐日大使館もかんでいて、政治的なバックアップがちゃんとできていたことがわかる。

逆に言えば、日中両国の政府が関与する必要があるほど、上海東方メディアグループの「CHINESE TOP10 MUSIC AWARDS」は中国国内でそれなりの地位があることになる。

じっさいにはこの音楽賞は「中国最大」でも何でもなく、日本のメディアがこう書くのは中国側と倉木麻衣さんの顔を立てるためだ。

ただ中国に「中国最大」の音楽賞などないとも言える。日本でも「レコード大賞は日本最大の音楽賞だ」と言われたら、最近では誰もが違うと答えるだろう。音楽業界で消費者の好みが細分化しているのは日本も中国も同じだ。

そういう「中国最大」の授賞式でSNH48が複数の賞を受賞したわけだ。SNH48の受賞に日中政府が関与しなくていいのは、逆説的だけれど、2016年にAKB48と決裂したからこそだ。

AKB48と決裂したことでSNH48は日中の外交関係と無関係に中国国内のビジネスだけに集中できるようになった。

もしまだAKB48の姉妹グループで、かつての宮澤佐江さんや鈴木まりやさんのように、日本人メンバーが「留学生」として参加していたら、政府の関与が必要だったはず。

ということは、AKB48運営会社が今年上海であらためて結成予定のAKB48 CHINAが、この規模の授賞式に参加するとしたら、おそらく日中両政府の関与が必要になるだろう。

こちらの中国共産党機関紙『人民日報』日本語版2017/11/24付けニュースのように、AKB48 CHINAの中国側責任者はすでにAKB48 CHINAを日中友好文化交流の一つと位置づけている。

習近平主席の「新時代の中国の特色ある社会主義」が本格的に始まった今年、中国でAKB CHINAがどういう動きをするのか楽しみ。

AKB48 CHINAのメンバーこそ、中国政府代表として日中友好の架け橋になってしまいそうな、つまり政治の道具になってしまいそうな気がするのは筆者だけだろうか。

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