瀋陽SHY48一周年記念イベントまとめ

2018/01/12(金)~14(日)の週末は、上海SNH48の姉妹グループ瀋陽SHY48結成一周年記念の特別公演が行われた。

ただ、同じ週末に広州GNZ48チームZとして初の全曲オリジナル新公演『三角関数』初演3日間があり、予想通り現地SNH48の各姉妹グループのファンの間で大きな話題になった。

また重慶CKG48では、SNH48チームHIIとの兼任の人気メンバー・モンスター(劉炅然)誕生日記念公演があり、瀋陽SHY48一周年は完全に陰に隠れてしまった感がある。

なお瀋陽SHY48は一周年たってもチームSIII、チームHIIIだけで、チームYは存在しない。北京BEJ48、広州GNZ48がいずれも結成半年で、3つめのチーム(それぞれチームJ、チームZ)が結成されたのと対照的だ。

今回の一周年記念のイベントは以下のとおり。筆者の個人的なコメントを入れながらご紹介。

2018/01/12(金)

瀋陽SHY48一周年記念除幕式

映像はこちら

大きなボードにメンバーが自分の2頭身キャラのシールを貼ってサインするセレモニー。2頭身キャラが各メンバーに似ていると評判だったが、他の姉妹グループのファンに訴求するほどのインパクトはない。

チームSIII『天才少女日記』一周年記念公演

映像はこちら。誰もYouTubeに転載していない。

年越し公演ほど面白くないだろうと思っているので、筆者は見ていない。

2018/01/13(土)

SNH48グループ公式アプリ8時間ぶっ通し生放送

朝、メンバーが宿舎から劇場にマイクロバスで出かけるところから、一周年記念の各種イベントの舞台裏を8時間生放送し続ける企画。筆者はこのまったりした生放送の前半は、作業しながらずっと見ていた。

ダラダラした生放送で、舞台裏のメンバーの様子や、瀋陽SHY48星夢劇院内部を歩き回って紹介していたので、外地のファンには面白かったと思う。

生放送していたのは現地ファンに「六崽儿」という愛称で呼ばれているいつものスタッフ。メンバーとスタッフの信頼関係や仲の良さがよくわかる生放送で良かった。

劇場ロビー仮設舞台の「LIVE SHOW」

映像はこちら

これは劇場のロビースペースの仮設舞台でメンバーが私服で歌を歌ったり、ファンがパフォーマンスをするというイベント。宇宙人のかぶり物をしたファン2人のブレークダンスが、とても上手くて印象的だった。

ただせっかくメンバーが私服で歌うんだから、何もない真っ白な背景の舞台ではなく、上海SNH48「MINI LIVE」くらいのセッティングはしたらどうかと思った。丸テーブル、椅子、スタンドマイク、譜面台など。瀋陽SHY48スタッフはエンタメ観点でつねにあと一歩が足りない。

メンバーが歌を歌っている部分は単なるカラオケになってしまっている。せっかくnono(賴梓惜)やトントン(叶锦童)のように歌唱力が高いメンバーがいるのにもったいない。

瀋陽SHY48運営について言えるのはメンバーの才能の浪費。歌やダンス、「顔面偏差値」、スタイルがよくて長身、話芸など、才能のあるメンバーがたくさんいるのに訴求できていない。

5時間にわたるチームSIII、HIIIの合同公演

映像はこちら。やはり誰もYouTubeに転載していない。

曲目は基本的に過去上演済みの楽曲。これも年越し合同公演ほど面白くないだろうと思っているので、筆者は見ていない。

合同公演での「重大発表」

(1)瀋陽SHY48 2017年ロリポップ計画(棒棒糖計劃)ファン投票第1位:付紫琪

このロリポップ計画は劇場外のPR活動。スタッフがかぶり物のキャラクターに扮して、繁華街の道行く人に声をかけ、地道に認知度を高める活動。受賞者のチームSIII付紫琪はお笑いキャラの人気メンバーで、意外性はない。

(2)2018年のロリポップ計画は大連、ハルピンまで出張。

瀋陽SHY48が遼寧省の中でも瀋陽で結成されたのは、以前もご紹介したように上海SNH48運営会社が復星集団という企業グループの「文化地産」事業と提携して結成したため。

ただ過去一年間を見て分かるように、瀋陽という土地は日本式のアイドルグループの運営にあまりに環境が悪すぎる。

一部現地ファンの意見では、瀋陽より大連が適しているのは当然。大連は日本と関係が強いし、今も日本企業が大量に進出している。

(3)2017年劇場MVP:チームSIII ルールー(韓家樂)、チームHIII ファーファー(劉靜晗

劇場MVPは毎回の公演終了後、ファンがチケットの半券を投票してその集計で決まる。

受賞者のルールー(韓家樂)、ファーファー(劉靜晗)もまったく意外性はない。瀋陽SHY48全体がルールー含むチームSIIIのトップメンバーで何とか持ちこたえているようなものだ。

その証拠に中国のネット規制をくぐり抜けて、あるいは国外にファンがいて、YouTubeまで現地の動画を転載しているのは瀋陽SHY48では今回のMVPのルールー応援会だけ。

ここまでが今回の瀋陽SHY48の「重大発表」だが重大発表でも何でもない。たとえば上海SNH48の2017年劇場MVPは先日ここでご紹介したように、三期生ナナコ(張昕)の司会で特に「重大発表」とうたわず発表されている。

一周年記念ドキュメンタリー

約30分間の一周年記念ドキュメンタリーはこちら

過去の映像とメンバーのインタビューというお手本どおりの構成。BGMが大げさ過ぎて観ている方が白ける。BGMやインタビュー部分の音量がそろっていない。こういう技術的な粗が目立つのも瀋陽SHY48運営の仕事の特徴。

ところで映像の最後に過去一年間の瀋陽SHY48の活動の数字がある。

劇場公演 182回。うち特別公演と2チーム合同公演 31回
上海、北京、広州への巡回公演 6回
劇場外イベント 66回。うち大学キャンパス訪問 29回
平均して特別公演が12日に1回、劇場外イベントが5日に1回

つまり、劇場公演は6回に1回が特別公演。かつ5日に1回、劇場外でイベントや営業など認知度を上げる活動をしても、ふだんの公演チケットが完売することがほぼない。厳しい状況が分かる。

以上、一周年記念の各種イベントを見るまでもなく、この一年の瀋陽SHY48の総括は、地元瀋陽のファン層だけではやっていけないということ。これは筆者個人の意見ではなく、現地の意見だ。

中国の商業性の公演活動は当局への事前申請や消防法の名目の検閲があり、例えば日本でAKB48がやっているような、大型トラックを舞台がわりに使う出張公演はできない。ちゃんとした場所を借りる必要がある。

劇場の固定ファンが増えるのがベストだが、ふだんの活動でお金を落とさない現地スラングで「白嫖」と呼ばれるファンも潜在的ファン層として重要とのこと。(「白嫖」はもともと「タダで女性を買う」意味だが、中国のジャニヲタの間でこの意味で使われるようになったらしい)

瀋陽は中国の多くの地域から遠すぎるので、ネットを利用して遠方にファンを作るため、レギュラーのネットバラエティー番組などの方法も考えるべきという、現地の意見(運営スタッフのリーク情報)もある。

瀋陽SHY48は上海SNH48本部からの移籍組がいないので不利だが、実際はメンバーの個性や実力は他の姉妹グループと比べて全く遜色ない。

しかし運営会社の運営コンセプトが良くない。とにかくセンスが悪い。田舎っぽい。あまりに保守的で「人情派」すぎる。メンバーがスタッフを「老師(先生)」と呼ぶのは瀋陽SHY48だけ。まるで顧客より運営スタッフの方が偉いように聞こえる。

雰囲気的には人民解放軍文工団のような国家組織っぽい。民間の営利企業として、市場調査や独自のアイデアでコンテンツ企画を行い、計画的に収益を出すべく事業を行っているという感じではない。

向こう一年間も復星集団の資本力で経営状況が安定し、運営会社に危機感が生まれない限り状況はあまり変わらないだろう。