SNH48運営トップが「2017年中国経済十大潮流人物」に選ばれる

AKB48は秋元康プロデュースのアイドルグループだが、SNH48はベンチャー企業、というお話。

いまだに愛国プロパガンダとSNH48の関係を主題化する日本人論客がいるのは残念だ。

そうした日本人論客は、中国の私企業が「上に策あれば、下に策あり」で、思想統制を含む国家の各種規制をすり抜けなければ生き残れない事情を分かっていない。

中国ツイッター(新浪微博)と「新浪財経」(同社の金融市場ニュースサイト)主催のベンチャー企業経営者を表彰する「2017中国経済潮流人物評選」というイベントで、SNH48グループ運営会社の董事長・王靖(ワン・チン)が選出された。

彼女は女性アイドルグループ育成モデルを開拓し、結成したSNH48は世界最大規模のアイドルグループとなった。

エンタメ業界全般にわたる投資先の代表的な良質コンテンツ事業として、すでにエンタメ全般のコンテンツ生産への多様化と、多チャンネルによるファン経済のマネタイズをあわせもつ、総合エンタメ産業グループとなっている。

彼女は2017年中国十大経済潮流人物を獲得した、絲芭伝媒グループ董事長・王靖だ。

まず王靖は、SNH48グループ総裁・王子傑の妹。王子傑(ワン・ツージエ、おうじ・たけし)はSNH48姉妹グループ公演初日に、メンバーに花束をわたすとき登場する、あのおじさん。

王子傑氏は中国生まれだが日本国籍を持っている「日本人」なので、中国では企業のオーナーにはなれないらしい。なので日本国籍を持っていない妹さんが、制度上はSNH48グループの経営トップだ。

上のツイートには、当然、現地のAKB48ファンから「48系育成型アイドルグループは秋元康の発案で、SNH48は単なるパクリだ」というコメントがついている。

その通りです。

ただし、中国国内で48という名前のアイドルグループを展開する事業のライセンスは、SNH48運営がAKB運営から正規の手続きで購入済み。

以前からここで書いているが、AKB48運営がライセンスの範囲に誤りがあると思うなら、中国でSNH48運営を相手に民事訴訟を起こせばよい。権利を守りたければ訴訟で奪い返すのがビジネスの世界だ。

日本のエンタメ企業が、韓国と違って、中国市場や中国以外の海外の市場で存在感を失っている(あるいは最初からない)のは、おそらく意思決定のスピードが遅すぎること、リスクを取らなさすぎること、お人好しすぎるからだろう。