上海SNH48二期生「四千年に一人の美少女」キクちゃん(鞠婧禕)「親離れ」できない応援会

上海SNH48二期生チームNII、「四千年に一人の美少女」ことキクちゃん(鞠婧禕)の応援会が、SNH48運営会社を正面切って非難し始めた。

要するに、約束したことはさっさとやれ、完全に個人で活動できるようになったメンバーの契約形態を見直せ、の2点だ。

いちいち日本語試訳せずに要約する。

過去四年間で鞠婧禕は小劇場のアイドルから万能タレントになった。SNH48運営はファンとアイドルが共同で成長する理念から、ファンの意見と要求を絶えず聞いてきた。運営の努力には感謝するが、過去さまざまな問題を起こしてきた。

スケジュール管理の不備、ファン投票のトップメンバーに約束したことを実行しない、劇場外の仕事の配分の不公平、甚だしきに至ってはCDの名前の誤記といった低級なミス。ファンの運営会社に対する信頼は瓦解している。

応援会として以下のことを要求する

一、速やかに、タレントの職業の生涯に完璧な規則を定めよ。
二、速やかに、ソロコンサート、個人ドキュメンタリー、ソロシングル等、総選挙の約束を実行せよ。
三、速やかに、SNH48第三回リクエストアワーTOPの約束『Don’t Touch』MVを撮影せよ。
四、映像作品撮影時には、イメージキャラクター、バラエティー番組出演、雑誌等の適切なPR活動をせよ。

「夢、汗、努力」の精神を対外的に宣伝するなら、このグループを真のスター育成基地にするために、メンバーの青春を低賃金労働者として浪費するな。

以上が、彼女の応援会の要求の主旨だ。

いやいや、これだけの活動をすれば彼女は多忙で死んでしまうだろう(笑)。

また、入団時の八年間専属契約は全メンバーが公平に受け入れている。

事務所を移籍したければ、一期生の趙嘉敏などのように運営会社と契約解除の係争をして、違約金を払って退団するのが契約にそった手続だ。彼女だけを特別扱いする理由はない。

こういう、大手を振って特別待遇を要求するところが「法治国家」ではなく「人治国家」の中国らしいところ。

SNH48運営会社の選択肢は、(1)タレントマネジメントの個人契約を新たに作る、(2)一定の条件を満たしたメンバーは8年未満で「卒業」できるよう契約を変更する、この2つくらいだろう。

(1)については現地ファンからすでに反論が出ている。その他のメンバーのファンが総選挙などでつぎこんだお金を、個人契約タレントの活動に使うな、というもの。

現地でこういう意見が出てくるのは消費者と株主の違いが分かっていないからだ。詳細は後で書く。

選択肢(2)ならファンは問題ないと思うだろう。たとえば「総選挙で2年連続トップになれば違約金なしで専属契約を解除できる」ことにすればいいと。

しかしこれでは株主が納得しない。「商品がヒットし過ぎたら他の会社にタダで譲ります」と言っているようなものだ。これは完全に株主の利益に反する。

筆者は前からずっと思っているのだが、現地ファンはなぜ「消費者の権利」と「株主の支配権」の区別がつかないんだろうか。

日本のAKB48系ファンも区別がついていないだろうけれど、独り立ちしたメンバーを評価し、何でも運営会社のせいにすることはないようだ。人気メンバーのファンは自然と運営会社から「親離れ」する。

しかし現地のファンは「親離れ」しない。キクちゃんのように独り立ちしたメンバーも、ずっと運営会社が面倒を見ろと言う。たぶんキクちゃん自身はファンより大人なので、内心ありがた迷惑に思っているはずだ。

消費者にはいろいろな商品から選択する自由がある。SNH48が気にならなければ他のアイドルに乗り換えればよい。

その選択の自由がある代わりに、企業に対する支配権はない。消費者として苦情を言う権利はあるが、企業がそれを聞き入れる法的な義務はない。

まして自分たちが消費した金額、企業にとっての利益について、企業がどう配分するかに消費者が口をはさむ法的根拠はない。

一方、株主は投資の利益を回収する目的で企業の株を買う。一定以上の株を買えば、企業は利益の配分について株主の意見を聞く法的な義務がある。

この区別を分かっておらず、かつ、いつまでたっても運営会社から「親離れ」できないので、キクちゃんのようなトップメンバーの応援会でさえ運営に「ゴネる」始末だ。

外から見ると、黙々と仕事をこなす大人のキクちゃんと、親離れできない応援会の幼稚さの対比が面白い。

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