SNH48チームXII公演『コードXII』進化版の新曲『人間規則』の歌詞が実はかなりエグい件

上海SNH48五期生中心のチームXII全曲オリジナル公演『コードXII(代号XII)』がバージョンアップして、『人間規則』という3人のユニット曲が新曲として加わった。

センターは安定のパパ(洪珮雲 Hóng Pèi Yún( ホン・ペイユン) あだ名: パパ SNH48 Team XII
 SNH48 5期生
 2001/01/07上海生まれ
 
)だが、ユーサン(宋雨珊 Sòng Yǔ Shān( ソン・ユーシャン) あだ名: ユーサン(雨傘) SNH48 Team XII
 SNH48 5期生
 1999/06/14河南省生まれ
 
)が素晴らしくキレのあるダンスを見せてくれているこの曲、現地ファンはむしろ歌詞の内容が気になるらしい。

その歌詞は、現地ファンの間で「SNH48の秋元康」と半分冗談で呼ばれている甘世佳さんの作詞。

甘世佳さんは、SNH48最初のオリジナル公演『心の旅程』の最終曲『私の舞台(我的舞台)』の作詞で、現地ファンの評価を獲得した。

その『人間規則』の歌詞を説明的に日本語試訳して、注釈をいちいちつけてみる。歌詞の原文はこの記事の最後に貼っておく。

中国語の「人間」は「実社会、世間」の意味。

『コードXII』公演全体のテーマが、ロボットの少女が人間の世界をだんだんと理解していく、であることに注意。

この歌詞を読むと、秋元康の書く歌詞なんてまだキレイ事と思えるほど、エグい。

さんざん頭をつかって
仮想の玉座を奪いに行って
あんなに無邪気だったのに
策略が過ぎると言われてしまった

(訳注:この玉座は総選挙の順位のことだろう。「虚拟(バーチャルな)」王座という形容詞がついていて、そもそも実質的な意味のない王座なのに、それを真面目に努力して奪いに行っても、陰で策略家であるかのように非難される。ここまでの歌詞はすべて、中国2ちゃんねる(百度貼吧)の某掲示板で、事あるごとにメンバーが徹底的にディスられる現実を指しているように読める。)

もう少しアイラインを描かせてくれる?
鋭い光沢をごまかすために

もう少し口紅をひかせてくれる?
はっきりした輪郭をぼかすために

(訳注:素顔では、鋭い切味をもつ残酷ではっきりした現実を隠しとおすことはできない)

もっと速く計算しても
無数のどっちつかずの事は 計算できない

(訳注:ロボットを動かすプログラムの計算量では、どちらに転ぶか分からないファンの心や考えを、先読みすることはできない)

じっくり彼らのことを理解する
彼らがわけもなく 日の出と日の入りを見つめているのは
ただ美しさがこんなに薄っぺらだからというだけ

(訳注:「彼ら」はファンのこと、日の出と日の入りは、各メンバーの人気の上下と読める。ファンがメンバーそれぞれの人気の上下に注目するのは、実は大した理由はなくて、メンバーの外見の美しさという薄っぺらな理由にすぎない)

でもだからこそ
いちばんしなやかな片隅に
詩をつかって花を描写できる

(訳注:ここは作詞者の甘世佳さん自身のことだろう。そういうアイドルグループの残酷な世界だからこそ、歌詞の力を使って、そういう世界にかろうじて残された、片隅にあるまだやわらかい部分に、花のように美しいものを描きだすことができる)

一冊小説を読ませてくれる?
虹の色を描写するために

明日を描かせてくれる?
見知らぬ不安を感じとるために

ひとこと願いを私のためにしてくれる?
永遠がどれほど遠いかわからないから

計算は必要ない
世渡りするというしなやかさが好きになり始めたから

(訳注:もはや計算などしてもムダだと理解して、うまく現実と折り合いをつけること自体に楽しみを感じている。以前信じていた永遠といったものも、もはや手が届かないと分かったいま、自分で願いをかけるのではなく、ムダと分かった上で誰かに願いをかけてもらう。この部分「能不能対我説」の「対」を危うく見逃しそうな歌詞)