SNH48チームX全曲オリジナル公演『ドリーム・フラッグ(夢想的旗幟)』にいちいちツッコミを入れてみる(2)

SNH48チームX初の全曲オリジナル公演『ドリーム・フラッグ(夢想的旗幟)』が2016/10/28初日を迎えた。SNH48グループとしては3つめの全曲オリジナル公演。

引き続き楽曲に好き勝手ツッコミをいれてみる。

(追記:この記事を中国語訳して下さった現地ファンがいた。こちらを参照

昨日も書いたけれど、ひとことでいうと、2つめの全曲オリジナル公演『専属派対(僕らだけのパーティー)』でいったん質・量ともにガクッと落ちたレベルが、『ドリーム・フラッグ(夢想的旗幟)』でいきなり復活したという感じ。

M09. 人魚

炭酸(張丹三 Zhāng Dān Sān チャン・ダンサン あだ名: 炭酸 SNH48 Team X
 SNH48 4期生
 1995/04/28湖北省武漢市生まれ
)、桃子(李釗 Lǐ Zhāo リー・チャオ あだ名: 桃子 SNH48 Team X
 SNH48 4期生
 1998/05/23湖南省生まれ

テーマが人魚と人間の少女の禁断の恋で、炭酸(張丹三 Zhāng Dān Sān チャン・ダンサン あだ名: 炭酸 SNH48 Team X
 SNH48 4期生
 1995/04/28湖北省武漢市生まれ
)と桃子(李釗 Lǐ Zhāo リー・チャオ あだ名: 桃子 SNH48 Team X
 SNH48 4期生
 1998/05/23湖南省生まれ
)のカップリングというだけで、ユニット曲として十分成立している。

なのでもう何も言うことはないけれど、デュエット曲としての楽曲のレベルもすごい。

Aマイナーで始まり、Aメロは前半が炭酸、後半桃子のダイアローグで反復なし。Bメロも炭酸、桃子のダイアローグの後、デュエットになり、サビのCメロへ。

CメロはF#マイナーへ三度転調。このCメロで、炭酸と桃子が交代でコーラスになり、しかも歌っている歌詞が少しずつ違うという構成が、鳥肌モノ。

Cメロの最後のD⇒E⇒F#sus4⇒F#という進行も美しい。どこかで聴いたことがあると思ったのは、例えば『愛しさのディフェンス』のサビの最後も、調はGマイナーだがGsus4⇒Gmではなく、Gsus4⇒Gで終わる。

ただ『人魚』では、桃子がメロディーを歌い、炭酸がコーラスで追いかけるという美しすぎる構成。

(ちなみに『愛しさのディフェンス』もサビで三度転調するがEbマイナーからGマイナーへの三度上がる転調。『人魚』は三度下がる転調)

それからこの曲の歌詞、ほとんどの部分が「魚 yu」の母音「v」で脚韻が踏まれている。これは日本語にはマネできない言語上の美しさ。

ツーコーラスめのAメロのダイアローグは、今度は炭酸からではなく桃子から。ツーコーラスめのサビは、普通にGmで終止。

間奏で経過和音のCを通ってから(Bm⇒D⇒C#7⇒C⇒A/D⇒FM7⇒Esus7⇒E7⇒C#7)F#mに戻ってくるところも美しい。

そしてダメ押しのフランス語のナレーション(笑)。最後は炭酸(張丹三 Zhāng Dān Sān チャン・ダンサン あだ名: 炭酸 SNH48 Team X
 SNH48 4期生
 1995/04/28湖北省武漢市生まれ
)が人間の少女になるという結末。

ここまでやられるともう何も言えなくなる。

10. ドリーム・フラッグ(夢想的旗帜)

この曲については何も言うことなし。公演のメインテーマとしては完璧だし、現地ファンの評判も、『プリンセス・クローク(公主披風)』よりEPのメイン曲はこちらの方がよかったのではというものがあるくらい。

Fマイナーのロックだが、イントロとサビがFメジャーコードになっているところと、そのベースラインの下がり方(F⇒Eb⇒D⇒Db)がカッコよさのポイント。

本来は短音階で、Fから始まる音階は、G、Abの順。メロディーもすべてこのブルース・スケールで歌われているのに、三度のAbがイントロからいきなり長音階のAに替わっているところがカッコよく聴こえる理由。

AメロのバッキングのリフがBメロまで引き伸ばされているところも良すぎる。

サビの最後のリフレイン前の間奏に1小節余計にブレイクとして入って、スネアが小節の頭しか叩かなくなるサビも、よくあるけれどカッコいい。

ほぼスキのないこのロックはいったい何なんだろう。すごすぎる。

11. ONE TWO THREE!

明らかにジャクソン5『ABC』へのオマージュ(笑)。基本的にブルース・スケール。

イントロはAメジャー、AメロでいきなりCメジャーに三度転調。移行部分もなしによくAメロの出だしが歌えるなぁと感心する。

Bメロで転調してAメジャーにもどる。曲構成に手抜きのある曲が、この公演、ほぼ見当たらないところがすごい。Aメロだけ三度転調する曲ってめずらしい。

ツーコーラスめが終わった後、間奏でまたいきなりCメジャーに転調するが、何と3小節だけという変則的な構成で、元のビートとAメジャーに戻る。「えっ?」と思う流れ。何度も見直して、本当に3小節だけ挿入されていることを確認したほど。

このあたりも全く手抜きなし。

12. X基因(遺伝子X)

少しコテコテな感じのEDM。

ただしイントロのEマイナーから、AメロのC#マイナーへ、三度転調。そしてサビのCメロで平行調のEメジャー。この公演、すべての曲についてコード進行は神経質なくらい手が入っている。

しかもサビのCメロは、前半が反復を避けているという、変則的なメロディーメイキング。

そして間奏でEマイナーに戻ってから、またC#マイナーに三度転調してRAP。斬新。このRAP部分、完全にマイクがONになっている。

ツーコーラスめ終わりの間奏は再びEマイナー、コードもEmだけでダンス。

アウトロでイントロに戻ってくると、イントロはギターのバッキングがEマイナーだったのでEマイナーだと聴こえたけれど、実はEメジャーだった?となる。

三度転調は、平行調の同名調への転調なので、要するに短調と長調をわざと自由に行き来することだけれど、『ドリーム・フラッグ』の「A」の音にしても、この公演の作曲者の中には、強迫症的にこのあたりにこだわっている人がいるらしい。

13. 星座

バッキングのスクラッチの音は明らかに、AKB48『Green Flash』へのオマージュ(笑)。パクリじゃないか、とか言わない。『Green Flash』には三度転調がないので。

手袋がグリーンの蛍光色なのはSNH48チームXのチームカラーがライトグリーンだから。

イントロはCメジャー。E7から平行調のAマイナーに移ると思ったら、Aメロは予想どおり(笑)三度転調でAメジャー。やはり平行調の同名調への三度転調。

RAPっぽいメロディーからサビのCメロは予想どおりCマイナーへ三度転調で戻る。でも入りのコードはFなのにメロディーはGの音というのが気持ちいい。

蛍光色の手袋が星座の星で、最後にX型の星座が現れるという演出。ここまで来るとややクドいかも。

以上、アンコール前まで。アンコール以降は頁を改めて。