上海SNH48チームSII完全オリジナル公演『心の旅程』全曲を勝手に解説!(その2)

AKB48海外姉妹グループ初の完全オリジナル公演、上海SNH48チームSIIによる『心の旅程』の楽曲を筆者が好き勝手解説してみるブログエントリーの2回め(笑)。

今日はユニット曲(出演メンバー全員ではなく一部のメンバーが登場して歌う楽曲)と、MC2(公演中2回めのおしゃべりコーナー)が終わった後から。

↓初日のインターネット生中継全編はこちら。今日は78分20秒あたりから。

10.アマゾンはお祭りさわぎ

アマゾンを意識してかイントロの冒頭だけマンボのリズムだが、すぐにマンボじゃなくなる。この曲も典型的でコテコテなJ-POPスタイル、Aメロ⇒Bメロ(ウーパパン!という例のリズムのBメロ)⇒Cメロ(さび)というパターン。

この曲で耳にやたらと残るのは、サビの短七度(E)の音。

Gbメジャー(変ト長調)の曲だけれど、サビのGb⇒Bbというコード進行で、Bbの五度のFがなぜ半音下がってEになる。こういう細かいひっかかりは必要なのかも。

大サビやブリッジにあたるDメロはないけれど、アウトロはちゃんとしている。アイドル曲としては可もなく不可もなしの楽曲。イントロと間奏がマンボである必然性がまったくないけれど。

11.ローマの休日

この曲は事前公開されていたので、すでに聴いているが、Aメロ冒頭のコード進行はいかにもホリデー気分で気持ちいい。C#メジャーの曲で、C#のベースのC#がそのまま残ってG#/Eとなる進行。

「ああこれって米米CLUBの『浪漫飛行』にもあったよなぁ」と思ったらやっぱり『浪漫飛行』のAメロ冒頭も、B⇒B/F#という全く同じコード進行(調は違いますが)。

それからこの曲はBメロが4小節+4小節ではなく、2小節が付け加えられて変則的に10小節になっていたりと、サラッと聴けるわりになかなか作りこまれた曲。

アレンジも全体的にそれほど強くない割に、ワンコーラスめとツーコーラスめでAメロ冒頭のアレンジを変えていたり、間奏に最近のJ-POPで定番の三度転調(C#メジャー⇒Eメジャー)があったり。

そして間奏がC#メジャーに戻った後、もう一度Bメロに入ってサビへ行く前、1拍ブレイクが入っていたり。

よくよく聴くと細かいところまでしっかりしたアレンジになっている。

SNH48オリジナル曲の中でも落ち着いて聴ける「定番」になりそうな名曲。

この曲だったら本部のAKB48もはっきり言って「欲しい!」と思うんじゃないだろうか。

(残念ながらこのオンライン生中継の録画では最後の最後で抜けがあるけれど)

MC3

上海SNH48のMCは、このオリジナル公演に限らず、どのチームも基本は毎回「集団漫才」状態で、全チームNMB48と考えていただいて構わない(笑)。

それにしてもアンコール前の衣装替えのこの白いミニドレスはわざと胸の谷間の露出があり、このあたりはSNH48運営会社の「したたかさ」がうかがえる。

↓胸の谷間を隠していたスカーフをメンバーに無理やりとられて、でも、まんざらでもなさそうな一期生Bちゃん(孔肖吟 Kǒng Xiào Yín コン・シャオイン あだ名: Bちゃん SNH48 Team SII
 SNH48 1期生
 1992/04/11遼寧省瀋陽市生まれ

12.ニューヨークの夢

ニューヨークと来たので、なるほどこの白いドレスはマリリン・モンローのつもりだったわけだ。マリリン・モンローが一時代を築いたハリウッドは西海岸だけれど、この曲のイントロは明らかにブロードウェイのレビューを意識している。こういうのをケークウォークというのだろうか、チャールストン?。

間奏は明らかにグレン・ミラー・オーケストラの『Swing Swing Swing』のパクリ、じゃなくて、ビッグバンド・ジャズへのオマージュ。

こんな曲が入っているところが、このオリジナル公演『心の旅程』の面白いところ。

公演前のSNH48運営の、ありとあらゆるスタイルを散りばめた、というのは言いすぎだと思うけれど、こういうビッグバンド・ジャズのスタイルの楽曲をセットリスト後半に入れられると、「やられた!」と思わずうなってしまう。

曲の最後の演出は、舞台上手で一期生Bちゃん(孔肖吟 Kǒng Xiào Yín コン・シャオイン あだ名: Bちゃん SNH48 Team SII
 SNH48 1期生
 1992/04/11遼寧省瀋陽市生まれ
)がマリリン・モンロー主演、ビリー・ワイルダー監督『七年目の浮気』の地下鉄の風でスカートがめくれる名シーンを再現。

この曲についても『次の駅はあなた』と同じくTwitterアカウントの @wakabakanako さんから日本語訳を頂いたので追加で掲載しておく。ご提供ありがとうございました。

13.月光の下

そして静かなこの曲、原題では『月光下』に雰囲気が一変する。しかもこの曲、ポップスとしては「反則」の三拍子のワルツだ。

ポップスで三拍子を使うときは、ご承知のようにほとんどが8分の6拍子として書かれる。しかしこの『月光の下』は4分の3拍子の完全なワルツ。ズンタッタ、ズンタッタというリズム。

アンコール前にワルツという選曲は、日本のAKB48系グループでは難しいんじゃないだろうか。あまりにアイドルの公演っぽくならなさ過ぎるので。

そしてこの曲も間奏で転調している。C#メジャー⇒Eメジャーなので、やはり流行りの三度転調。ワルツなのにしっかりJ-POPらしい転調が入るという。

SNH48制作陣の実力をナメちゃいかん、ということだな。

たった4曲なのに書きたいことが多すぎて時間切れ。アンコール明けの残りの『心の旅程』公演曲についてはまた明日か明後日!