英語版『環球時報』にSNH48記事:新CEO曰く「中国語のオリジナル曲も作りたい

中国『環球新聞』英語版がSNH48について詳しい記事を掲載していたのでご紹介する。こちらの記事

本国の中国語『環球時報』サイトにSNH48のニュースはないのかと思って調べてみると、ちゃんとある。たくさんある。こちらの検索結果を参照

ポータルサイト「搜狐」の引用だが先日2014/01/18の紅白対抗歌合戦のニュースもあるし、産経新聞の引用だが、宮澤佐江、鈴木まりやが始めてSNH48専用劇場「星夢劇院」に出演したニュースもある。

『ポニーテールとシュシュ』の水着PVのニュースは独自報道としてあるし、2013年AKB48総選挙での宮澤佐江のSNH48一本宣言も独自報道になっている。

SNH48がAKB48の姉妹グループであることも、ちゃんと紹介されている。

ただ、今回の英語版の記事ほど長文で、SNH48を知らない読者向けに書かれた記事はなく、興味深かったので試訳する。できるだけ直訳するため日本語として硬くなっているが、原文の英語が硬いわけではない。


記憶に残る光景だ。舞台では同じミニスカートとトップスを来た少女グループが元気に歌って踊り、音楽に合わせてツイストし、ターンし、回転し、微笑み、快活な正確さで肉感的に動き回っている。

会場の下、手すりの後ろには若い男性のグループが2つ。ほとんど同じ服装で音楽に合わせて、動きをそろえてライトを振り回したり、降ったりしている。そして歌に合わせて叫んでいる。彼らは演出の一部なのか、観客の参加の最先端の新しい形なのか?

少女たちはSNH48、2005年12月にプロデューサー秋元康氏が立ちあげた日本のアイドルグループAKB48の中国版だ。他のポップスグループとの違いは大規模なこと(世界最大のアイドルグループとも言われている)、そして東京の専用劇場で定期公演を行っていることだ。

SNH48は2012年に上海で2つの中国企業によって作られた。ナインスタイル・グループ(上海久尚演芸経紀有限公司)と上海スター48ミュージック&カルチャー・コミュニケーション(上海星芭音楽文化伝播有限公司)だ。

SNH48は15歳から23歳までの若い中国人少女48人からなり、チームSII、チームNIIの2つのチームに分かれている。専用劇場「SNH48星夢劇院」が上海虹口区嘉興路に開業し、毎週金曜日から日曜日まで夜の公演を行っている。

寝室?劇場か?

我々が劇場に着いたとき、キュートでずっと微笑んでいるメンバーたちの巨大なポスターが、全面ピンクの壁に貼られ、彼らの歌が流れているのを無視することはできなかった。これは10代の少女の寝室なのか劇場なのか?

ポスターや受付の少女たちを除けば、その午後、環球時報の記者は現場にいた唯一の女性だった。受付の少女は、この女性はここでいったい何をしているのかという風だった。

劇場の待合室とホールは若い男性でいっぱいで、首にSNH48のタオルを掛け、ほとんどが蛍光ライトを振っている。常連客にはよく知られたことだ。彼らはみんなその夜の公演のためにやって来ている。

ファンの一人、24歳の上海男性Zhu Tianさんは我々に話した。「他の中国の人たちは僕らのことをあまり理解してないですね。でもどう思われようと気にしません、僕らは僕らの世界を生きてますから」

Zhuさんは彼自身を「日中文化間のコミュニケーター」と表現しているが、5年前にAKB48の熱心なファンになり、SNH48の結成と発展に密着してきたとのこと。その日のコンサートに来ていた他の若い男性たちも同じような話をしていた。

彼らほど熱心なファンは、どんなポップスターも欲しいと思うだろう。彼らはあらゆる細部を知っている。メンバーたちの全国オーディションから、上海でのお披露目公演のことまで。お披露目公演では16人のオリジナルメンバーがAKB48ヒット曲の中国語版を歌った。

これら若い男性の固定ファンはメンバーたちと会える定期的なイベントにも参加し、最新のレコードやグッズはすべて購入している。Tシャツ、モバイルフォン用アプリ、アクセサリー、写真集。彼らは自分たちのアイドルに会えるチャンスを絶対に逃さない。

もっとリアルに

我々が取材をした全員が日本のAKB48グループは意図的に「会いにいけるアイドル」として作られ、宣伝されているけれども、SNH48が中国に出来たことはもっとリアルでもっと重要だと認めている。

スター48社のCEO陶鶯は次のように語った。「『会いにいけるアイドル』という考え方は、中国のファンには地元のアイドルグループを作りたいというコンセプトです。私たちはAKB48が中国でも大きなファン層を持っていることを知っています。今のメンバーは全員中国人で、このことでこちらのファンにより人気が出ると思っています」

ときどきテレビ出演したりコンサートを開いたりするほとんどのアイドルスターと違って、SNH48のチームは定期公演をおこなう専用劇場を持っている。ファンは毎週彼らのアイドルに会いに行くことができ、定期的に開催されるファンミーティングのイベントでも会うことができる。

「SNH48メンバーは全員自分の新浪微博(訳注:中国版ツイッター)を持っています。一度ファンとして登録し、メンバーと何度か会ったことがあれば、ツイートにメンバーが『いいね』を付けてくれて、驚くこともあります」。Zhuさんは熱心に語ってくれた。

ファンのZhuさんはメンバーと直接交流できることを本当に喜んでいる。「僕らはそれが本当に楽しいんです、特にメンバーと会えることが。メンバーが何をしているかを話したり、自分自身についても少し話したりすることに時間を使おうとしています。メンバーたちを知れば、彼女たちの個性も分かりますし、舞台でのリアクションの違いも分かりますし、メンバーと話すと本当に顔を覚えてくれてるんだと分かります」

熱心なファンはご褒美もある。ナイフというあだ名の30歳の上海男性は、最近「金のヘチマ」賞を受賞した。去年始めSNH48が上海でお披露目して以来、全ての公演とイベントに参加したからだ。彼は現実に彼女がいないと認めているが、心配していないという。「ファンの女の子の中から見つけられるかもしれないし」と彼は話した。

33歳のChen Yaojieさんは結婚しているが、メンバーたちのパフォーマンスを自分の子供を見るように見ているという。「彼女たちの進歩を気にかけて、美しさも評価していますが、彼女たちの欠点もよく知っています。彼女たちと会うときには、パフォーマンスについてアドバイスしています」

Chenさんの奥さんは最初は彼の熱心さを理解できなかった。「でも彼女をつれて公演を見に来たので、慣れたようです」

厳密なルール

メンバーたちが守るべき厳密なルールをファンも守っている。ファンたちはプライベートな情報を聞かないし、コンサートや公式イベント以外でメンバーに会っても話しかけない。

「僕らは彼女たちが舞台上のパフォーマーだということを知っているので、ファンミーティングのイベントで会うときでも、たぶん彼女たちは演じているんです。それが彼女たちの仕事ですから、でも僕らは楽しんでます」とZhuさんは言う。

SNH48のメンバーにとって、確かにこれは真剣なビジネスだ。SNH48タレントスクールと本社は上海郊外の宝山地区にある。17歳の黒竜江省ハルピン出身のメンバー、張語格 Zhāng Yǔ Gé チャン・ユーグー あだ名: タコちゃん SNH48 Team SII
 SNH48 1期生
 1996/05/11ハルピン市生まれ
(訳注:タコちゃんのこと)は自分たちの役割をどう感じているか説明してくれた。

「私たちは自分たちの責任をよく知っています。ファンにエネルギーを見せてパフォーマンスに夢中になってもらわなければいけません。微博(訳注:中国版ツイッター)でもファンのみんなを失望させないようにベストをつくしています。私たちは自分の役割をはっきり意識しなければいけません」

張さんによれば、訓練の最初から、メンバーたちは時間の節約のために公演前に自分でメイクする方法を教わったとのこと。歌とダンスのレッスン以外にも、ストレスをやわらげるための心理面のアドバイスも受けている。

チームSIIの陳觀慧 Chén Guān Huì チェン・グァンフェイ あだ名: シャオアイ SNH48 Team SII
 SNH48 1期生
 1993/08/28広東省湛江市生まれ
(訳注:シャオアイのこと)は広東省湛江市出身の20歳だが、メンバーへのアドバイスは紙を一枚渡されて、心に浮かんだことを何でもそのまま書き留めるように言われることまで含まれているという。

張さんも陳さんもSNH48の先輩メンバーで2012年に最初に入団している。

2人の後輩チームメンバー、重慶出身の15歳のじゅうなな(龔詩淇 Gōng Shī Qí ゴン・シーチー あだ名: じゅうなな SNH48 Team NII
 SNH48 2期生
 1998/05/05重慶市生まれ
)と長春出身の19歳孟玥 Mèng Yuè モン・ユエ あだ名: 船長 SNH48 Team NII
 SNH48 2期生
 1994/06/13吉林省長春市生まれ
(モン・ユエ)は先輩たちへの敬意と称賛を示した。

公演メンバーに選ばれるには定期的な選抜で自分たちの実力を示し、ファンの人気を得なければならない。張さんと陳さんは常に公演メンバーに選ばれている(チームは常に16人や32人で結成される)

龔さんに、2013年9月の入団以来いちばんおもしろかった出来事は何かと質問すると、以外な答えが返ってきた。彼女にとっていちばんの出来事はある夜、公演から帰宅して宿舎の壁をよじ登らなければならなかったことだという。

「門番の人がもう眠っていて、名前を叫んだのに起きなかったんです。私たちも疲れきったけど、楽しかった」

これら4人の少女たちは全員学生で、入団して一年後、学校に戻ることになっている。陳さん、龔さん、張さんは学校が他の省にあるので、学業とSNH48で歌って踊ることを両立する方法を見つけなければならない。

グループの発展

メンバ一人ひとりに、ダンスや歌など、どのように成長したいかをたずねると、彼女たちの答えはみな同じだった。まるでリハーサルでもしたように。CEOの陶鶯さんが語ったように、彼女たちは「グループとして成長し続けたい」のだ。

陶さんは次のように語った。中国のエンターテインメント現象としてグループは異なった発展をしており、今にように日本語曲の中国語版にたよるだけでなく、彼女たち自身の中国語曲のレパートリーも作りたいという。また上海の劇場公演をオンラインでも見られるようにし、中国の他の地域のファンも楽しめるようにしたいと語った。

SNH48の21歳の女性ファンはメンバーのファッションが素敵だから好き、背の高い子がかっこいいと語った。ただSNH48メンバーになりたいかと聞かれると、即座に首を横にふって答えた。「私は単純な生活がいいです」